外国株式インデックス 25年運用 最低340 最高806

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タイトルの内容をもう少し詳しく書くと、外国株式インデックスファンドで最初100から始めた場合、25年間運用すると、開始時期によって、最低が340、最高が806になるということだ。最低でも3倍、普通で5倍、うまくいけば8倍にもなってしまう。魅力的な投資方法に見えないだろうか。
MSCI KOKUSAI インデックス(円換算)1985年1月~2017年3月を使って計算してみた。

これまで、外国株式投資信託100% 期待リターン5.2%、標準偏差18.6%として将来予測を計算してきた。計算結果の図は、下のとおりだ。その大前提になっているのは、投資信託の価格変動は正規分布する・・ということだ。正規分布するということにしてしまうと、将来予測について、とても説明しやすいということになる。n年後の元本を割る確率まで計算ができてしまう。この計算にもとづいて、45歳までは外国株100%という話をしている。

それでは、本当に投資信託の価格変動は正規分布しているのだろうか。
MSCI KOKUSAI インデックス(円換算)1985年1月~2017年3月を使って確認してみる。

1年間の運用成績
1985年1月末を100とした場合、1986年1月末は、104.62
1985年2月末を100とした場合、1986年2月末は、102.65
というように、1年間を1ヶ月づつずらしていって最後は
2016年3月末を100とした場合、2017年3月末は、115.28

数字で描いても分かりにくいので、棒グラフにしてみた(下図左)
その図をさらに、ヒストグラムにしてみた。(下図右)
110を中心として、正規分布しているように見える。平均は109.5 標準偏差は21.7となる。

次はヒストグラムに、期待リターン5.2%、標準偏差18.6%の分布曲線を重ねてみた。
割ときれいに重なっているではないか。実績の方は、リターンと標準偏差が高くでる。

ここまでで、1年間の運用実績がほぼ正規分布することが分かった。また、グラフを使って正規分布しているか否かの確認方法もご理解していただけたのではないか。

次に 5年間、10年間、15年間、20年間、25年間を表示する。既に上記で計算した1年間のグラフも他と比較しやすいように横軸のスケールを合わせてみた。

正規分布しているように見えるのは、1年間くらいのもので、15年間、20年間、25年間は、二こぶラクダになっている。ここでは、解析はしない。

大切なのは、運用期間がながくなるにつれ、棒グラフ(実績)が全体的に右(+)に移動して、さらに、すそ野が広がっていくということだ。この特徴は、期待リターンと標準偏差から作った、折れ線グラフの特徴と一致している。

だから、前出の左図、インチキくさくないんですよ・・ということが言いたい。

 

 

 

運用期間ごとに、最低 平均 最高を記す

  • 1年  最低45.4 平均109.5 最高162.6
  • 5年  最低55.6 平均158.3 最高351.1
  • 10年 最低62.1  平均222.8 最高526.0
  • 15年 最低126.2 平均296.4 最高518.6
  • 20年 最低235.6 平均447.3 最高796.0
  • 25年 最低340.1 平均556.5 最高806.2

過去の実績データを使っても、運用期間が長いほど元本を割る危険性が下がっていくのが実感できるのではないだろうか。

運用実績(棒グラフ)と期待リタ―ン(折れ線グラフ)の差について

過去の運用の年間リターンは(1年複利として)7%~10%くらいで期待リターンより上回っている。この計算結果をみていると、期待リターンを7%以上にしてもいいような気がしてくるが、これは1985年以降のデータを使ったからこうなるのであって、今から過去10年間のデータを使って計算すると、5%を超えないので、あまり高く設定しないようにしている。

新卒の新入社員は、外国株式インデックス100%

45歳までは外国株式100%と主張しているわけだから、「新卒の新入社員は、外国株式インデックス100%で問題なし。信託報酬は低いもの。資産分散は、必要ありません。」なんてことを言いたくなるのだが、加入者教育の中で言ったらまずいのだろうか。

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